コタローです。
10月から、生活保護の「特例加算」が月1,500円から2,500円に上がりました。
物価高を受けた対応で、来年9月までの1年限りの措置だと報道されていました。
上がるのは、1,000円。
「たった1,000円か」と思った人もいるかもしれません。
でも僕は、この1,000円の重さが、けっこう分かります。
生活を削って返済していたころ、僕にとって1,000円は「一日分の食費」でしたから。
8年前、返済が回らなくなっていたころの話です。
僕は12社に約4,000万円の借金があって、毎月の返済は100万円を超えていました。
年商が2,000万円くらいの個人事業で、です。
事業の融資から始まって、業績が落ちて、穴埋めの金策でカードローンやリボに手を出して、雪だるまになった借金でした。
遊びで借りたお金は、1円もありません。
それでも、返せないものは返せない。
じゃあ当時どうしていたかというと、生活のためのお金を、片っ端から返済に回していました。
保険を解約しました。
貯金を切り崩しました。
給付金が入れば、そのまま返済へ。
子ども手当まで、返済に消えていました。
子どものために国がくれるお金を、僕はカード会社に払っていたんです。
当時は、それが「正しい」と思っていました。
借りたものは返すのが当たり前。
家族に迷惑をかけないためには、とにかく払い続けるしかない。
そう信じて、生活を削って削って、削り切りました。
でも、いま振り返ると、あれは順番が逆だったと思います。
今回の生活保護のニュースを見て思ったのは、「生活を守るためのお金」というものが、この国にはちゃんとあるんだな、ということです。
生活保護も、子ども手当も、給付金も、本来は生活を守るためのお金です。
借金を返すためのお金じゃない。
当たり前のことなんですけど、追い詰められている当事者には、この当たり前が見えなくなります。
僕はそうでした。
通帳に入ってきたお金は、全部「返済の原資」に見えていました。
食費を削り、自分の昼メシを抜き、それでも返済日は来る。
そして2017年の暮れ、数か月先の資金ショートが確定しました。
完全に、詰みました。
翌年の頭、弁護士に相談したら「自己破産しかない。費用は100万円以上」と言われました。
その100万円が払えなくて、「破産すらできないのか」と絶望したのが、僕の底です。
生活を守るためのお金を全部返済に食わせて、それでも足りなくて、破産するお金すら残っていない。
これが、「借りたものは返す」を突き詰めた先の景色でした。
そこから僕がどうやって生き延びたかは、このブログでは詳しく書きません。
人によって状況が違いますし、僕が「こうしろ」と言える話でもないので。
ただ、事実だけ言うと、僕は2018年の春に返済を止めて、それから8年、1円も返していません。
任意整理も自己破産もしていません。
自宅も車も、家族との生活も残っています。
時効は最短で5年、放っておいても自動では消えず、援用して初めて効くものだと言われています。
僕はいま、その援用を一つずつ始めているところです。
だから、もしいま、生活のためのお金を返済に回している人がいたら、僕は当事者として、これだけは言いたいです。
生活費を削って返している時点で、その借金は、もう「返済計画」が壊れています。
壊れた計画の上でどれだけ頑張っても、行き着く先は僕と同じ「詰み」です。
頑張りが足りないんじゃない。
計画のほうが、とっくに壊れているんです。
そこに気づいたら、まず自分と家族の生活を守ることを、一番上に置いてください。
お金の問題は、生きてさえいれば、あとからいくらでも動きます。
僕は、生活を守るためのお金を全部差し出したあとで、それに気づきました。
気づくのは、遅いより早いほうが絶対にいいです。
月2,500円の加算は、生活を守るための最後の網の、ほんの一部かもしれません。
でも「生活を守るお金は、生活のために使っていい」というのは、加算のあるなしに関係なく、借金を抱えたあなたにも当てはまる話だと、僕は思っています。
無いものは返せない。
でも、生きることはやめなくていい。
質問や相談があれば、お問い合わせフォームからどうぞ。
それでは、また。
コタロー
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