コタローです。
10月から、最低賃金が上がり始めました。
全国平均で時給1177円。前の年より56円のアップで、過去2番目の上げ幅だそうです。
37の都道府県は10月から、残りは11月と12月から順に切り替わります。
一番高い東京は1280円、一番低いところでも1085円。
ニュースでは「賃上げの流れが続いている」と、わりと明るめに報じられていました。
時給56円が、月にするといくらか
正直に言うと、僕はこのニュースを見て、まず電卓を叩きました。
56円×1日8時間×月20日で、8960円。
だいたい月9千円です。
年にすると10万円ちょっと。
もちろん、上がらないより上がったほうがいい。
パートやアルバイトで家計を支えている人にとって、月9千円は大きいと思います。
でも僕は、その数字を見て、ちょっと遠い目になりました。
僕が一番苦しかった頃の毎月の返済額は、100万円を超えていたからです。
桁が違いすぎて、笑うしかなかった話
僕は建築系の個人事業主でした。
事業の融資から始まった借金が、業績悪化の穴埋めでカードローンやキャッシングに広がって、最終的に12社・約4000万円。
毎月100万円以上を返しても、元金はなかなか減りませんでした。
2018年の春に返すのをやめて、事業も畳んで、僕は契約社員として働き始めました。
そこで初めて「時給」の世界に入ったんです。
最初の給料明細を見たときのことは、今でも覚えています。
手取りの数字と、僕が抱えている借金の数字。
桁が2つ違いました。
このとき本気で思いました。
「これ、一生働いても終わらないやつだ」と。
笑うしかなかったです。
給料が上がっても、追いつかない借金がある
ここからは、当事者だから言えることを書きます。
借金が一定のラインを超えると、給料の上がり下がりは関係なくなります。
月9千円上がっても、利息にすら届かない。
これは根性の問題でも、節約の問題でもありません。
ただの、算数です。
僕は返済中、生活費を削って、保険を解約して、貯金も崩して、子ども手当まで返済に回していました。
それでも追いつかなかった。
「もっと働けば」「もっと稼げば」と自分を責め続けていたけれど、桁が違う相手に、時給で挑んでいたんですよね。
あと、これは僕の肌感覚ですが、上がった分は先に物価に持っていかれます。
9月は食品の値上げが4千品目を超えたそうで、時給が56円上がっても、レジで消えていく感じがします。
それでも「上がる」ことには意味がある
誤解してほしくないのは、僕は最低賃金の引き上げに水を差したいわけではない、ということです。
借金の返済には届かなくても、今日のごはんには届く。
僕は返済を止めてから、月9千円の重みがまったく違って見えるようになりました。
返済に消えていた頃は、9千円は「一瞬で溶ける端数」でした。
今は、9千円あれば家族で外食ができる金額です。
同じ9千円なのに、返済という穴がなくなっただけで、こんなに違う。
時給で追いつかない借金を抱えているあなたへ
もしあなたが今、「給料が上がっても、返済に全部消える」と感じているなら。
それは、あなたの稼ぎが足りないからではありません。
僕も8年前は「稼げない自分が悪い」と思っていました。
でも、桁が違う相手に時給で勝とうとするのは、そもそも土俵が違います。
無いものは、返せないのです。
僕は2018年の春にすべての返済を止めて、それから8年、任意整理も自己破産もせずに暮らしています。
そして8年目の今年、時効の援用を始めました。
時効は最短5年で、自動では消えなくて、こちらから援用して初めて効くと言われています。
そこまで来るのに、8年かかりました。
時給が上がった分の9千円が、返済じゃなくて、あなたの晩ごはんになる日が来ますように。
一人で抱え込むより、まず誰かに話してみてください。
どうか、借金なんかに負けないでください。
質問や相談があれば、お問い合わせフォームからどうぞ。
それでは、また次回。
コタロー
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