コタローです。
先日、こんなニュースが流れていました。
3件以上の業者から借りている「多重債務者」が、147万人まで増えているそうです。
金融庁の調べで、5年前とくらべて3割ほど増えて、12年ぶりの高い水準になったとのこと。
背景には物価高があって、足りない生活費を借金で埋める人が増えている、と報じられていました。
僕はこの数字を見て、正直、他人事とは思えませんでした。
なぜなら、8年前の僕が、まさにこの147万人の中の一人だったからです。
僕の借金は最終的に4000万円まで膨らみましたが、入口はもっと小さなものでした。
最初はカードのキャッシングで、数万円を借りたところから始まっています。
今月ちょっと足りない。
来月には返せる。
そう思って一枚のカードで借りて、返せなくて、別のカードで返して。
気づいたら、財布の中に何枚もカードが入っていました。
給料日の前になると、どのカードにいくら払えばいいのかを、電卓を叩いて計算していました。
頭のどこかで「これはまずい」とわかっているのに、止まると倒れるから、止まれないんです。
多重債務というと、なんだか特別な人の話に聞こえるかもしれません。
でも実際になってみると、そんな大それた覚悟なんて、どこにもないんですよね。
「あと少しだけ」を繰り返しているうちに、いつの間にか一線を越えている。
たぶん、147万人のほとんどが、そういう入り方をしているんじゃないかと思います。
ニュースでは「総量規制のすり抜けが横行しているのでは」という指摘もありました。
年収の3分の1を超えて借りられないはずのルールを、複数の会社に同時に申し込んですり抜ける、という話です。
でも僕は、そこにいる人たちを責める気にはなれませんでした。
ルールをかいくぐってでも借りたくなるほど、目の前の生活が切羽詰まっている。
それが、147万人という数字の正体なんだと思います。
ニュースは「多重債務者が増えた」「深刻だ」という言葉で終わってしまいます。
でも、その147万人の一人ひとりには、今月をどう乗り切るかで頭がいっぱいの毎日があります。
僕もそうでした。
数字で大きくくくられると、なんだか自分が問題児みたいに扱われている気がして、余計にしんどくなるんです。
だからこそ、あえて当事者として言わせてください。
借りてしまったこと自体を、そんなに責めなくていいと思います。
生活のために借りたのなら、それは弱さでも罪でもありません。
本当に怖いのは、借金そのものよりも、「もう誰にも言えない」と一人で抱え込んでしまうことです。
返済日のことを考えると、夜中に何度も目が覚めました。
それでも朝になれば仕事に行って、何食わぬ顔をしていました。誰にも言えませんでしたから。
僕は長いあいだ、それで押し潰されそうになっていました。
もし今あなたが、何枚ものカードを行き来させて、自転車操業になっているなら。
まず知ってほしいのは、そこから相談できる場所はちゃんとある、ということです。
お金がなくても相談できる公的な窓口もありますし、僕みたいに滞納して8年、それでも普通に生きている人間もいます。
返せないほど膨らんでしまっても、人生はちゃんと続きます。
147万人という数字は、たしかに大きいです。
でも裏を返せば、あなたは一人じゃない、ということでもあります。
どうか、数字に押し潰されないでください。
今日を生き延びれば、それでいいんです。
コタロー
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