コタローです。
帝国データバンクの調査で、9月の食品の値上げが4923品目になると出ていました。
前の年の同じ月とくらべて、だいたい3倍です。
単月でこの数になるのは3年5ヶ月ぶりで、今年でいちばん大きい値上げラッシュだそうです。
中身を見ると、調味料が1959品目、冷凍食品などの加工食品が1848品目。
しょうゆ、マヨネーズ、食酢、ドレッシング。
要するに、毎日の台所にあるものばかりなんですよね。
値上げ率も、1回あたり平均で11%と書かれていました。
理由は原材料高が9割で、あとは電気代と円安と物流費。
こういうニュースを見るたびに、僕は8年前の自分を思い出します。
あの頃、僕が最後に削ったのは自分の食費でした
僕は建築系の個人事業をやっていて、最後は12社・約4000万円の借金を抱えていました。
毎月の返済が100万円を超えていて、当時の年商が2000万円くらい。
数字だけ見れば、もう答えは出ていますよね。
でも当時の僕は、まだ「なんとか返せる」と思っていたんです。
だから足りない月は、返済じゃなくて生活のほうを削っていました。
保険を解約して、貯金を崩して、給付金も子ども手当も返済に回しました。
そして最後に削ったのが、自分の食費です。
家族のごはんは減らせません。
減らせるのは、自分の昼メシだけでした。
現場に行く途中のコンビニで、おにぎり1個。
それも高いなと思って、菓子パンに変えた日のことを、いまでも覚えています。
そういう時期に、卵とかしょうゆとかが値上がりしたというニュースが流れると、正直、本気で腹が立ちました。
こっちはもう、これ以上削るところがないんだよ、と。
値上げがきついのは、家計に余白がないからです
いま振り返って思うのは、あのとききつかったのは値上げそのものじゃなかった、ということです。
きつかったのは、家計に余白が1ミリも無かったことです。
お金が入っても、その日のうちに返済で消える。
残りで1ヶ月を回すから、100円の値上がりが、そのまま「今日の昼メシが無くなる」に直結するんですよね。
余白のある家庭なら、4923品目の値上げは「地味に痛い」で済みます。
余白がゼロの家計だと、同じニュースが「詰み」に見える。
同じ値上げでも、返済を抱えている人のところに、いちばんきつい形で届きます。
そして僕は、削る場所をずっと間違えていました。
食費を削って作った数万円は、4000万円の前ではほとんど意味がありませんでした。
何年削り続けても、元金はろくに減っていませんでしたから。
でも当時の僕には、それが見えていなかった。
というより、「返済額のほうを疑う」という発想が、そもそも無かったんです。
支払いは絶対に守るもので、足りないなら自分が我慢するもの。
真面目といえば真面目ですが、いま思えば、ただの情弱でした。
いま、返済しながら値上げに耐えている人へ
もし今回のニュースを見て胃が痛くなった人がいるなら、ひとつだけ言わせてください。
食費まで細らせないと回らないとしたら、それはあなたの節約が足りないからじゃありません。
返済の額が、いまの収入に合っていないだけです。
そこは、我慢では埋まりません。
僕は2018年の春に、すべての返済を止めました。
弁護士に「自己破産しかない」と言われて、その費用すら出せなかった先での決断です。
任意整理も、自己破産もしていません。
以来1円も返していなくて、8年目のいまは時効の援用を始めているところです。
時効は最短でも5年で、放っておいて自動で消えるものではないと言われています。
援用して初めて効くものなので、そこは僕も慎重にやっています。
同じことをすすめているわけじゃありません。
僕が言いたいのは、そのあとに起きたことです。
返済を止めた月、僕は久しぶりに、普通に晩ごはんを食べました。
4000万円は1円も減っていないのに、その日の食卓だけは元に戻ったんです。
借金の額と、今日の食事は、直接はつながっていません。
つながって見えるのは、返済がその間に挟まっているからです。
だから、値上げのニュースで自分を責めないでください。
節約の才能がないわけでも、努力が足りないわけでもない。
数字が合っていないだけです。
どこに相談したらいいか分からないときは、消費者ホットラインの「188」に電話すれば、近くの窓口を案内してもらえますよ。
しょうゆが10円上がっただけで生活が崩れる家計を、8年前の僕は「自分のせいだ」と思っていました。
いまは、そうは思っていません。
質問や相談があれば、お問い合わせフォームからどうぞ。
それでは、また。
コタロー
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