コタローです。
今週、気になるニュースを見ました。
2026年上半期の飲食業の倒産が、509件。
1997年からの30年間で、初めて500件を超えたそうです(東京商工リサーチの調べ)。
中でも居酒屋の倒産は118件で、こちらも初めて100件の大台を超えました。
原因は販売不振が8割超。物価高による倒産は前年の約1.5倍、人手不足による倒産は約2.2倍に増えているそうです。
ただ、僕が一番引っかかったのは、そこじゃありません。
倒産した飲食店の9割が、資本金1000万円未満の小さなお店だったという部分です。
つまり、倒れているのは大きなチェーン店ではないんです。
夫婦でやっている定食屋さんとか、マスターが一人で立っている居酒屋とか。
そういう「顔の見える商売」が、静かに消えている。
他人事とは思えませんでした。
店を閉めても、借金は消えない
僕は飲食ではなく、建築の個人事業主でした。
でも、規模感は近かったと思います。
下請け中心で、単価はなかなか上がらない。
業績が悪くなって、銀行融資の返済を守るために、カードローンやキャッシングで金策をするようになりました。
遊ぶためのお金じゃありません。支払いを守るためのお金です。
それでも借金は雪だるま式に増えて、最終的に12社・約4000万円。
そして僕は、事業を畳みました。
ここで、個人でお店や商売をやっている人に、知っておいてほしいことがあります。
個人事業は、店を閉めても借金が1円も減りません。
法人なら、会社の借金と個人の借金は一応は別のものです。
でも個人事業主は、事業の借入も、運転資金のカードローンも、ぜんぶ「自分個人の借金」なんです。
看板を下ろした翌日も、借金だけはそっくりそのまま、そこにあります。
僕はそれを、身をもって知りました。
509件の後ろにいる、数字にならない人たち
もう一つ、当事者として言いたいことがあります。
この509件は「倒産」として集計された件数です。
でも実際には、倒産という形をとる前に、静かに店を閉めた人がその何倍もいるはずです。
僕もその一人でした。
倒産でも破産でもなく、ただ廃業した。
そういう人は、ニュースの数字には出てきません。
でも、借金は抱えたままです。
「飲食業の倒産が過去最多」というニュースの後ろには、数字にならないまま借金と向き合っている人が、大勢いる。
僕はこのニュースを、そう読みました。
それでも、店を閉めることは「終わり」じゃない
ここからが、一番言いたいことです。
店を閉めることは、人生の終わりではありません。
僕は事業を畳んで、4000万円の借金を残して、返済を止めて8年になります。
家族と暮らして、ごはんを食べて、いまも普通に生きています。
そして8年目のいま、時効の援用を始めました。
時効は、放っておけば自動で消えるものではありません。最短でも5年、そして「援用」という意思表示をして初めて効くものだと言われています。
もちろん、僕の歩き方がすべての人に当てはまるとは言いません。
でも、「店を閉めたら終わり」「借金が残ったら人生は詰み」というのは、少なくとも嘘です。
現に、僕が生きているからです。
もしあなたが、お店を続けるかどうかで悩んでいるなら。
あるいは、閉めた後に残った借金で眠れない夜を過ごしているなら。
一番守るべきなのは、お店でも世間体でもなく、あなたと家族の生活です。
無いものは返せない。
これは開き直りではなくて、8年かけて僕がたどり着いた、ただの事実です。
質問や相談があれば、お問い合わせフォームからどうぞ。
それでは、また。
コタロー
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